|
2003年11月22日(土) 大阪市外周気まぐれ列車は、前回の第3回までの行程で阪堺電軌阪堺線の我孫子道駅に到達し、中断している。 天王寺駅前電停からモ701形の元気な走りを満喫して我孫子道で降り立ち、中断地点としていた踏切警報機を撫でて、大阪市外周は約5ヶ月振りに再開となった。 徒歩連絡の多い大阪市外周。今日の行程も、まずは南海本線住ノ江駅までの徒歩連絡から始まる。上手い具合に晴天に恵まれたが、寒気が入って今シーズン一番の冷え込みで、冷たい風が吹き付けていてウインドブレーカーを着ていても寒い。 我孫子道電停からは、既に南海本線の高架橋が見えているが、住ノ江駅にはどちらかというと安立町電停の方が近いぐらい。アーケードのある商店街を見つけ、寒風から逃げ込むように入る。まだ10時を回ったところだが行き交う人は多く、非常に賑やかだ。こういった商店街は、何も買わなくても眺めて歩くだけで楽しい。 商店街を抜け、左折して少し広めの通りに出ると、正面に南海住ノ江駅の表示が見えてきた。 改札を抜けてホームへ上がると、10時18分発の難波行き普通車が出た直後。住ノ江には普通車しか停まらないので、約15分待ちとなる。南海住ノ江駅は島式ホーム2面4線の配線で、海側に電留線が並んでいる。高架ホームを吹き抜ける寒風に耐えながら待っていると、徐々に電車を待つ人が増えてきた。 10時32分発の難波行き普通車は4両編成。難波駅が頭端式ホームのターミナルなので、先頭車両は特に混雑が酷く、前面展望を楽しむのがやっと。立派な高架橋の上を賑々しく走り、約5分で岸里玉出に到着。岸里口は、相変らずひっそりとしている。 ここから先は、大阪府外周気まぐれ列車と同じルートを辿ることとなっている。府外周の時は国道26号線に出たが、今回は趣向を変えて裏通りの住宅地を歩く。 相変らず冷たい風が吹きつけているが、歩いているとそれほど寒さは感じない。静かな住宅地を抜けてバス通りに出て左折。さて、岸里駅の駅舎が見えてくるぞ・・・と思ったが、岸里交差点の脇にあった駅舎がなくなっている。交差点の反対側に階段を発見して、ホームへ降りた。 10時55分発の住之江公園行きに乗車。先週の土曜日にも北加賀屋まで来ているので、2週連続の四つ橋線乗車である。約8分で終点の住之江公園駅に到着。例によって、長い長いエスカレーターでニュートラムのホームへ上がる。ニュートラムのホームは、高架でも総ガラス張りなので寒くはない。 既にホームに停まっていた11時8分発のコスモスクエア行きに乗り込んで、例によって最前部に陣取って前面展望を楽しむ事とする。定刻に発車すると、無人運転でゴトゴト走りだした。相変らず薄気味悪い乗り心地である。 いつ見ても、フェリーターミナル駅付近からの眺望はよい。今日も九州方面行きと思われるフェリーが3隻停泊していた。 中ふ頭からはOTSとなり、地下にもぐってコスモスクエアに到着。府外周の時は中間改札を抜けてそのまま乗り換えたので、今日は外へ出てみるとしよう。 コスモスクエア駅は、ニュートラムも鉄道線もホームは地下にあるのだが、外の地平レベルに出るには、一旦2階レベルまで上がらなければならないという一風変わった構造となっている。その2階部分にはバス停があって、大阪港咲洲トンネルに繋がる道を歩道橋で渡ると、すぐ目の前が海である。海沿いは細長い公園のようになっていたので、近くにあった自販機で缶コーヒーを購入し、暖を取りながら海を眺める。視線を右にやると、遠くにこれから向かう海遊館と大観覧車が見えた。 相変らず風が強く、あまり長く海風に当たっていると風邪を引きそうなので、程々にして先を進めることとする。 11時48分発の生駒行きは近鉄7000系。運転室後ろの壁に、ローレル賞とグッドデザイン賞のプレートが誇らしげに飾られている。コスモスクエアを出ると、海底トンネルを抜けて地上に顔を出し、そのまま高架に上がって約3分で大阪港に到着。閑散としていた車内に、多くの人が乗り込んでいった。と、ホームに旧式のベンチが置かれているのを発見。未だにこのタイプのベンチが現役で残っているとは、驚きである。 さてここからは、天保山渡船を経てJRの桜島まで徒歩連絡。相変らず寒風吹き荒ぶ中をせっせと歩いていくと、道端で何やら撮影している外国人を見掛ける。どうやら大観覧車を撮っているらしいので、私も撮ってみることにする。が、普通に撮っては面白くないので、誰も撮らないような構図で撮ってみた。 観覧車の足元を抜けると海沿いに出る。と、観光クルーズ船のサンタマリア号がやってきた。さすがに風が冷たいので、上甲板に出ている人の姿はないが、窓から見える顔は多く、なかなか盛況のようだ。 続いて、入り口に天保山風景の浮世絵装飾が施された天保山公園に入る。相変らず静かな公園だが、12時の渡船が到着した直後なので、山頂だけは人だかりがして賑やかである。取り敢えず登頂を果たし、某深夜番組が設置した時計が健在なのを確認。山頂から渡船場を窺うと、その向こうにUSJに隣接する高層ホテルが見えた。 山頂から歩いて2分も掛からず渡船場に到着。停泊しているのは天保山丸で、以前は千歳渡船に就航していたのだが、船名の由来であるここに移ってきたようだ。 天保山渡船は日中30分ヘッドの運行で、15分ほど待たねばならない。が、渡船場はなかなか雰囲気がよく、いろいろ見ていれば待ち時間も飽きる事がない。今日は、味のある手書きの吊り看板を発見したし、渡船場の裏手に海上保安庁の巡視船が停泊しているのも見つけた。 12時30分発の渡船は、12名の乗客を乗せて出航。天保山渡船に揺られるのは久しぶりだが、3分ほどのクルージングは非常に楽しい。いつもは手際よく接岸するのだが、今日は風が強くて波が高いからか、何度かエンジンを噴かしたり止めたりして接岸。にしても、未だに船が真横に移動するメカニズムが解らない。 ぞろぞろと下船すると、入れ代わりにまた15名程度が乗船して対岸へ帰って行く。 スロープで防波堤を越えると、USJへの案内看板が設置されているのを発見。桜島駅までの道中でも、同様の案内看板を見かけたのだが、USJだけでなく渡船場も併記されているのにビックリ。 桜島駅に着いてみると、12時47分発の電車が発車した直後。今日はどうも乗り継ぎの運が良くないが、列車本数の多い大阪市内なので、全く問題なし。府外周の当時は2本/hだった桜島線も、USJが開業してからは6本/hも走っている。 改札を抜けようと思ったが、ちょうど電車が到着したらしく、多くの人が階段を降りて来たので暫く待ってやり過ごす。見ていると、半数以上の人が今月1日に導入されたばかりのICOCAを利用しており、なかなか浸透率は高くて、Jスルーより使い勝手が良さそうだ。しかし私の場合、スルKANにしてもJスルーにしてもそうだったが、こういった新しいものは正式導入後1年間は使うつもりはない。また、まだ残高のあるJスルーカードも持っている。 そんなこんなで、Jスルーカードを通して改札を抜け、階段を登って跨線橋を渡って階段を降りてホームへ向かう。府外周の時にも述べたが、終点で地形的にもこれ以上延伸させることなど出来ないのだから、ホームの先に駅舎を作っておけば跨線橋を渡る手間などなかったのにと思う。 ホームには環状線直通の103系8連が停まっていたが、先発となるのは線内ピストン運転のUSJラッピング電車である。 定刻の12時58分に発車し、半ばトンネルのような所をのんびり走ってユニバーサルシティ駅に到着。子供連れの記念撮影用なのか、ホームに立つ駅名標は異様に背が低い。 USJとユニバーサルシティ駅は、府外周の時にはまだ建設中だったが、開業後既に2年半が経過している。いろいろ問題を起したりしているが、京阪神にあった幾つかの遊園地が閉園に追い込まれるほど盛況で、今日は三連休の初日ということもあってか家族連れが非常に多くて賑やかである。取り敢えず、人波を掻き分けるようにしてUSJの入り口だけ見てきた。 続いて13時21分発の西九条行きに乗車。さっき乗ってきたのと同じラッピング電車である。 ユニバーサルシティを出ると、ちょっと広い道をオーバークロスして安治川口に停車。右の車窓に貨物ターミナルが見え、長いコンテナ貨物列車が停車している。安治川口を出て暫くすると、別のコンテナ貨物列車とすれ違った。桜島線の上り線を平面クロスする梅田貨物線から入ってきたらしく、こちらは停止信号に引っ掛かる。暫く待っていると信号が進行現示に切り換わり、のそのそと登り勾配を上って西九条駅に到着した。 ホームに降りて西の方に目をやると、阪神西大阪線の高架橋が環状線の手前でぷっつり途切れているのが見える。これが難波まで伸びて近鉄との相互乗り入れが実現するのは何年後のことかと思う。 その阪神西大阪線に乗り換え。老兵7961形は今も元気な走りで、轟音とともに淀川を渡る。兵庫県に出る直前の出来島で下車し、千船まで徒歩連絡。日没の早い季節なので、まだ14時なのに太陽は大きく西に傾いている。気温も低くなったが、風は幾分弱くなった。 府外周当時と変わってないなと思いながら住宅地を歩き、子供たちの歓声がこだまする公園を眺める。出来島から約5分で千北橋の袂に到着。府外周では神崎川をこの橋で渡ったので、今回は千船大橋を渡ることとして川沿いの道を遡上する。と、車道より一段高いところに狭い道が整備されていて、非常に歩きやすい。これは良いわぃと思いつつ歩いていると、道端に[なにわ自転車道]と書かれた看板を発見。なるほど、サイクリングロードとして整備されているのなら歩きやすいはずである。が、今度はサイクリングロードを歩いて良いものか?と不安になったが、自転車歩行者専用道路の交通標識を見つけてひと安心。 そんなこんなで千船大橋までやってきた。なにわ自転車道は千船大橋を過ぎても続いている。どこまで通じてるのか興味が湧いて帰宅後調べてみると、鉄道歩道併設橋として有名なJR赤川鉄橋から出来島までの総延長20kmを超える自転車道として整備されているらしい。って、こんなことを知ってしまうと、全線歩き通したくなってしまって困るのだが。(-_-;) さて、千船大橋も千北橋同様に、車道橋と人道橋が併設されている。そして、すぐ上流には阪神本線の神崎川橋梁が並んでいた。 なんだかんだで、出来島から20分ほど掛かって千船に到着。しばらく千船駅構内のスーパーをうろついてから、14時27分発の梅田行き普通に乗車。相変らず元気一杯のニュージェットカー5500系の走りを楽しんで、福島で下車。いよいよ大詰めが近付いてきた。 交通量の多いなにわ筋を5分ほど歩くと、大阪環状線の福島駅が見えてくる。Jスルーカードで改札を抜け、ホームに上がると、またしても14時41分発の外回り電車が出た直後。ホームの南端で陽光に当たって暖を取りつつ待っていると、面白い光景を撮影する事が出来た。 そして、14時51分発の大阪環状線外回り電車に乗車。約2分で、大阪市外周気まぐれ列車の終点、大阪駅に到着した。あちこちで改修工事が行われている大阪駅は、普段以上に人通りが激しい。 行き交う人を掻き分けるようにして駅前に出、キオスクで缶コーヒーを買って喉を潤す。チョイ乗りと徒歩連絡の繰り返しで、電車に乗っているより歩いている時間の方が長かった大阪市外周気まぐれ列車の、ささやかな打上会。大阪府から始まり、滋賀県,奈良県,兵庫県,京都市,大阪市と、鉄道と徒歩で外周(に近いところ)を辿ってきたTTT外周シリーズのフィナーレでもある。 『外周の旅をやり終えた』という達成感はある。しかし同時に『もっと乗り歩きたい』とも思う。 今は乗りつぶし遠征もあって忙しいが、その合間にでも近場で気軽に楽しめる新しい旅の企画を考えてみるとすっか・・・な? |