TTTでは、2000年5月3日に大阪近郊区間大回りの旅を敢行したのだが、1999年秋に拡大された同区間の内、加古川線と福知山線(JR宝塚線)をルートに組み入れられなかった。
いつかは、加古川線と福知山線(JR宝塚線)を組み入れた大回りの旅を、再び敢行したいと思っていたのだが、今般ようやく実現の運びとなった。
さて、その大回りルートは、塚本駅を出発駅として、塚本(JR神戸線〜京都線)京都(奈良線)奈良(桜井線)高田(和歌山線)王寺(大和路線)天王寺(大阪環状線)京橋(JR東西線)尼崎(JR神戸線)加古川(加古川線)谷川(福知山線)塚口の、計353.4km。
昨年の大回り乗車と同様に、このレポートでは行程に沿って各路線の使用車輛・シート形態・編成両数・乗車率なども紹介しておりますので、ご覧戴ければと思います。
2001年5月3日(祝)
前回の大阪近郊区間大回りの旅からちょうど1年後、再び大回りの旅を敢行する事となった。まずはJR神戸線の下り普通電車で、出発地点の塚本駅へ向かう。通過する事は多く、また電車でGo!2-3000番台ではお馴染みの塚本駅だが、実際に降り立つのはこれが初めて。前日の雨が嘘のように晴れ渡り、少々風は冷たいものの初夏の陽射しが気持ちいい。
塚本駅の自動券売機で塚口まで(190円区間)の乗車券を購入し、自動改札を通って大回りの旅は開始となる。
○第1ランナー:JR神戸線 普通(塚本−大阪)
- 密かにレア車205系を期待していたのだが、やってきたのは残念ながら(というか当然のように)201系。快速停車駅の一つ手前という事で、車内は100%に近い乗車率。淀川を渡って約3分で大阪駅に到着。ここで新快速に乗り換えて先を急ぐ。
新快速の列に並んで待っていると、不意に大阪府在住のCity232210さんから声を掛けられて驚く。昨年と同様、Web上に行程を公開して襲撃者を募集していたのだが、早くも襲撃者1名が出現となった。
○第2ランナー:JR京都線 新快速(大阪−京都)
- 223系2000/3000番台の12連でやってきた近江今津行き新快速は、大阪駅で多くの乗客を吐き出し、また多くの乗客を飲み込んで発車する。例によって、City232210さんと運転室後ろに陣取って前面展望を楽しむ事とする。再び淀川を渡り、新大阪に停車して一息つくと、外側線に転線して130km/hまで加速。
- 弊サイトのレポートでは何度も触れている事だが、新快速のダイヤには余裕というものがなく、新大阪(所定20秒停車などという設定自体に無理がある)で発生した約1分の遅れを引きずっている。各所の速度制限もギリギリで交わしていたが、結局 京都には1分遅れのまま到着した。
○第3ランナー:奈良線 みやこ路快速(京都−奈良)
- 今年3月のダイヤ改正で登場したみやこ路快速は、京都駅8番線で発車時刻を待っていた。例によって、先頭車両に乗り込むべくホームを歩いていると、京都府在住の急行丹後さんから声を掛けられる。昨年の大阪近郊区間大回りの時には、北海道からお電話をいただいた急行丹後さん、今日はこのあと尼崎までご一緒いただけるとの事。京都に近付くにつれて雲行きが怪しくなっていたが、レインぼーずの一員である急行丹後さんの登場となれば、それも納得(爆)。しかし、幸いにして雨は落ちてきていないのは、カラッとAOZORAネットワークの威力か?(核爆)
- 総勢3名で運転席直後から前面展望を楽しむ。京都駅を定刻に発車したみやこ路快速は、ゆっくりとした助走のあと、真新しい複線区間に入って速度を上げる。今日は上りのみやこ路快速が複線区間ですれ違ったので、ダイヤは乱れていないようだ。
- 単線区間に入ると、桃山駅構内の35制限を筆頭に、次々と速度制限区間が現れるので加減速が激しい。ところどころ路盤の改良が見られるものの、まだシッカリ固まっていないからか、突き上げるような揺れも大きい。また、奈良線は未だにローカル線の様相を呈している部分が多く、踏切でもないのに沿線住民が生活道路として横断している部分(勝手に獣道踏切と呼んでいる)もあって、列車直前横断も多い。獣道踏切の横断者を発見して、運転士が警笛を吹鳴する事も何度か・・・。
- 城陽までは定時運転で来ていたのだが、玉水駅の場内信号は停止を現示。交換する普通電車が少々遅れているようで、向かって左側の待避線ホーム(玉水駅は1線スルー配線)に入線して行くのが見えた。
- 玉水駅を2分程度遅れて通過すると、遅れを取り戻すべく快走を続けるが、速度制限区間が多いために回復運転はままならない。
- 結局、終着の奈良には2分遅れのまま到着した。
○第4ランナー:桜井線 普通(奈良−高田)
- 桜井線の電車は、奈良駅の本屋側に切り込まれた1番線に発着する。デイタイムは105系2連のワンマン運転だ。
- 奈良駅の1番線横には、貨物用のホームだったと思われる構造物があったのだが、いつのまにか綺麗に整地されている。ひょっとすると新たな駅舎(駅ビルかも?)が整備されるのかもしれないと思いつつ、桜井線の105系に乗車する。
- 奈良駅を発車する直前、駅員から運転士に通達が渡される。覗き込んでみると、どうやら香久山〜畝傍間で踏切故障が発生しているらしい。
- 左にカーブを切って奈良駅を発車した列車は、例によって上下に跳ねるような揺れを伴って走行する。新快速やみやこ路快速に比べると穏やかな揺れなのだが、朝から3本連続で疲れる電車に乗車している事になる。
- 大和三山を望みながらのんびり走る105系。国道をオーバークロスする部分は立派なスラブ軌道が採用されているが、恐らくこれは地方自治体による助成金で立体交差化したものと思われる。そんな話をしていると、急行丹後さんから、嵯峨野線も同様に地方自治体の助成金で立体交差化されるらしいという情報を聞く。
- 桜井で、スーツ姿のJR西日本職員が1名乗り込んで運転席横に立つ。件の踏切故障の状況を確認するようだ。香久山を発車した後、運転士と添乗のJR西日本職員はもちろん、我々も故障したという情報があった踏切を注視していたが、特に問題はないような感じだった。60km/hで走行中の車内から確認しただけでは解らないような状態なのかもしれない。
- ワンマン運転の桜井線列車は、車内放送は自動放送で行われる。しかし、終点の高田到着前には添乗のJR西日本職員から肉声で案内放送があった。
○第5ランナー:和歌山線〜大和路線 区間快速(高田−天王寺)
- 高田駅は、和歌山線では異色の駅である。というのは、中間駅としては唯一Jスルーに対応しているのだ。またJR難波からの大和路線区間快速は、王寺から和歌山線に入って高田までやってくる。
- これから乗車するのもJR難波行きの区間快速で、221系4連で運転されている。高田までは単線の和歌山線。途中、交換設備のある信号場を通過するが、運転席のスタフで確認すると五位堂信号場。五位堂と聞けば近鉄大阪線の快速急行停車駅を思い出すが、場所的には少し遠いようでそれほど賑わいのある場所ではない。駅に昇格させても利用者は見込めないだろう。
- 右から大和路線のレールが寄り添ってくると王寺も近い。奈良発JR難波行きの普通電車と併走しながら王寺駅ホームに進入した。王寺でその普通電車と接続を取ると、車内は満員に近くなる。少々疲れ気味でもあるし、私にとっては乗り慣れた大和路線なので、着席する。
- 王寺からは、大和川に沿っての走行となる。天王寺まで途中の停車駅は久宝寺のみ。昔は操車場があって・・・などという昔話にも華が咲いた久宝寺駅だが、今や快速と普通の緩急接続が行われる立派な駅に生まれ変わっており、普通電車からの乗り換え客を乗せた区間快速は、朝ラッシュにも負けないほどの満員状態になってしまった。
- 天王寺駅の場内信号に引っ掛かったりなどして、約1分遅れて天王寺駅に到着。大和路線の下り線は、阪和線への連絡線と平面クロスしており、ダイヤ編成上の大きなネックとなっている。
そろそろ昼時という事で、昼食タイム。リニューアルされた大阪環状線/大和路線の跨線橋上にあるカレーショップで昼食を摂り、9番ホームに移動してデザートのシューアイスを頬張りつつ阪和線ホームを観察していると、大阪府在住のPS13さんとまぁちさんの新婚夫妻が登場。このあとゴールの塚口までご一緒いただけるとの事。しばし、阪和線の205系1000番台や103系を眺めつつ鉄談義を楽しんでリフレッシュし、再び乗り継ぎを進めるべく11番線に移動する。
○第6ランナー:大阪環状線 普通(天王寺−京橋)
- 天王寺駅の11番線は、掘割の北端にあって薄暗い。ゆめ咲線直通となる103系8連の普通電車は、LooPackのヘッドマークを掲げた編成が入線してきた。例によって健気に走る103系だが、急行丹後さんは大阪環状線の黒い行先表示にはまだ違和感を感じるとの事。
- 京橋駅ホームは、いつものように雑踏が渦巻いていた。長いホームを歩いて、JR東西線ホームへ移動する。
○第7ランナー:JR東西線 普通(京橋−尼崎)
- JR東西線は207系に統一されており・・・と書き始めてはみたものの、京橋駅とJR東西線は弊サイトのイベントに登場する機会が多く、取りたてて新しい発見もなく尼崎に到着した。
- 尼崎駅のホームから階段を上がったところで、このあと大阪市交通局の某駅へ襲撃を掛けるらしい急行丹後さんとはお別れ。このあとは4名での乗り継ぎとなる。
○第8ランナー:JR神戸線 新快速(尼崎−加古川)
- 本日2度目となる新快速の登場だが、正直言うと221系快速で移動したい。というのも、度々書き記している事なのだが223系新快速(狭軌での130km/h運転)は乗っていて疲れるのだ。しかし、このあと列車本数の少ない加古川線に接続するには、この新快速でないと間に合わない。
- 223系2000&3000番台+223系1000番台の12連でやってきた姫路行き新快速だが、駆け込み乗車の影響もあって2分ほど遅れての発車となった。車掌から、駆け込み乗車は危険だし列車遅れの原因にもなるとの車内放送がある。ちょっと神経質と思わないでもないが、余裕時間がない新快速のダイヤを考えると言いたい気持ちはよく解る。
- まだ20歳台に見える若手の運転士は、遅れを1秒でも取り戻そうとマスコンとブレーキハンドルを忙しく操作している。速度制限区間も駅停車時も、ギリギリまでブレーキを遅らせて減速しているが、停車時間が20秒という設定では取り戻した分を客扱いの時間で取られてしまう。
- 神戸までは電Go!2-3000番台、神戸から西明石は電Go!3で見慣れた光景を楽しむ。西明石からは複線となるが、比較的線形がいい事もあって130km/h運転で遅れを15秒ほど回復して加古川駅に到着した。
○第9ランナー:加古川線 普通(加古川−谷川)
- 加古川駅は、高架駅に生まれ変わるべく工事が進められており、コンクリート貼りの仮ホームで営業中。跨線橋を渡って、加古川線の乗り場へ行ってみると、乗客を満載したキハ40形の単行が発車時刻を待っていた。
- 加古川線は、3月3日のダイヤ改正で列車本数が大幅に削減され、特に西脇市以北へ直通する列車は1日1本(=これから乗る列車)だけとなっている。
- 取り敢えず車内に乗り込んで、比較的余裕がある車両中央部へ人を掻き分けて進む。学生が多い車内は、特にドア近辺にたむろする輩が多い。車両中央部で奇跡的に一人分の空席を発見してまぁちさんに座ってもらい、近くにやっと3名分のスペースを見つけて立つ。満員の車内は軽く冷房も効いている。
- 久々のキハ40。起動加速はモソモソした感じだが、ある程度速度が乗ってしまえばあまり気にはならない。最初の駅、日岡のホームには30名以上の学生がこの列車を待っていた。下車する人も何人か居たのだが、乗車する学生の方が多く、車内の混雑は相当なもの。運転本数を減らしたのなら、1列車あたりの輸送力を増やしてもらわないと困る。
- 季節がら満開のツツジがそこかしこに見える風景の中を淡々と走り、徐々に混雑もマシにはなってきたが、西脇市まで立ち客がなくなる事はなかった。
- 西脇市で18分ほど停車するので、ホームに降りて一服。
- 加古川線西脇市駅。跨線橋は、支柱に使用済みの古レールを使った古風なもので、ホームの上屋から吊るされた電光式の列車案内板には「鍛冶屋行き」という懐かしい表示を伺う事も出来た。
- 前の列車から2時間半も間隔が開いているにも関わらず、谷川行き列車の乗客は単行でも充分なほど少なかった。加古川に沿って淡々と走行していくが、東経135度00分北緯35度00分という地点が線路のすぐ傍にある。昔は白い標識柱が建っていただけなのだが、日本へそ公園なる駅が出来ており、公園も整備されていた。今日は途中下車する事が出来ないが、また何かの機会に訪れてみたいと思う。
- 加古川から約100分、今回の乗り継ぎで最も長時間お世話になった列車であるキハ40の単行から谷川駅に降り立てば、ちょっと肌寒い。
○第10ランナー: 福知山線 普通(谷川−篠山口)
- 谷川駅で乗り換えた篠山口行きは、117系の4両編成だった。異例の新快速用車輌として生まれた117系だが、ローカル運用が多くなって、一部をロングシートに改造されたものもある。我々が乗車した車輌も、一部がロングシート化されており、そのロングシート部分に席を占める。
- アップダウンやカーブが多い福知山線だが、117系の重厚走りはこういった路線に向いているような気がする。ヘンな揺り戻しもないし、至って快適な乗り心地だ。
- そんな117系の走りを楽しんで、20分程度で篠山口駅に到着。
篠山口駅の中線には、113系3800番台が憩っていた。国鉄末期から、中間車の先頭車改造というものはいろいろと見てきたが、これほどまでにきしょい面構えは、そうそうない。鉄道雑誌や、各種鉄道系サイトで画像を見た事はあったが、実物を目の当たりにすると、ちょっと言葉が見当たらなかった・・・。
○第11ランナー:JR宝塚線 快速(篠山口−川西池田)
- 篠山口からは221系4連の大阪行き快速に乗車する。このまま大阪まで乗って帰りたいという気持ちがなきにしもあらずだが、尼崎の一つ手前、塚口で降りなければ重複乗車となってしまう。
- 篠山口から新三田までは単線区間だが、駅間距離は長くて快速も各駅に停車する。やはり221系の走りは軽やかで、柔らかな夕日を浴びて快走する。
- 新三田からの乗客は多く、立ち客も増えてきた。まだ車窓は明るいが、長大トンネル区間に入るので、運転士は客室との仕切幕を下ろした。
- 電化複線を機に新線に切り換わったので、昔の鄙びた車窓は望めないが、その分100km/h以上で快走するので、次の停車駅である宝塚までの所要時間は驚くほど短くなった。昔は阪急への乗り換え利用も多かった宝塚駅だが、JR化後アーバンネットワークのてこ入れが行われた効果が如実に現れ、今ではJRの方が優勢となっている。
- さて、快速はこの乗り継ぎの終点である塚口には停まらないので、緩急接続が取られる川西池田で、普通電車に乗り換える。
○最終ランナー:JR宝塚線 普通(川西池田−塚口)
- 例によってレア車205系を密かに期待していたのだが、川西池田で待っていた普通電車はやはり201系。この普通電車は、更に新三田始発の同志社前行き快速電車の接続を待って、川西池田をあとにする。
- 201系は駅間距離の長い路線にあった車輌で、大和路線には良さそうだとか、大阪環状線には良くないなどと鉄談義しつつ、車窓を楽しみ、夕暮れ近い塚口駅に到着した。
という訳で、約350kmにも及ぶ大回りの旅は、無事に終了しました。道中ご一緒戴きました、City232210さん,急行丹後さん,PS13さん,まぁちさんには、厚く御礼申し上げます。m(__)m
さて今回の旅では、昨年の大回りの旅と同様に、各路線のサービス実態や輸送力の需給バランスについても検証してきたのですが、以下に一覧表として取り纏め、今回のレポートを結びたいと思います。乗り心地や輸送力の需給バランスに付いては、多少の私見も入っておりますので、ご了承願います。
No. | 乗 車 路 線 | 乗 車 区 間 | 列車種別 | 車輌形式 | 表定速度 | トイレ | 輸送力 | 乗り心地 |
1 | J R 神 戸 線 | 塚 本 〜 大 阪 | 普 通 | 201系 | 68.0km/h | 無 | B | B |
2 | J R 京 都 線 | 大 阪 〜 京 都 | 新 快 速 | 223系 | 95.1km/h | 有 | B | C |
3 | 奈 良 線 | 京 都 〜 奈 良 | みやこ路快速 | 221系 | 62.6km/h | 有 | A | C |
4 | 桜 井 線 | 奈 良 〜 高 田 | 普 通 | 105系 | 43.0km/h | 無 | B | C |
5 | 和歌山〜大和路線 | 高 田 〜 天 王 寺 | 区 間 快 速 | 221系 | 54.5km/h | 有 | C | B |
6 | 大 阪 環 状 線 | 天 王 寺 〜 京 橋 | 普 通 | 103系 | 32.5km/h | 無 | B | B |
7 | J R 東 西 線 | 京 橋 〜 尼 崎 | 普 通 | 207系 | 44.1km/h | 無 | A | B |
8 | J R 神 戸 線 | 尼 崎 〜 加 古 川 | 新 快 速 | 223系 | 92.1km/h | 有 | B | C |
9 | 加 古 川 線 | 加 古 川 〜 谷 川 | 普 通 | キハ40 | 28.8km/h | 有 | C | C |
10 | 福 知 山 線 | 谷 川 〜 篠 山 口 | 普 通 | 117系 | 39.8km/h | 有 | A | A |
11 | J R 宝 塚 線 | 篠 山 口 〜 川西池田 | 快 速 | 221系 | 61.8km/h | 有 | B | A |
12 | J R 宝 塚 線 | 川西池田 〜 塚 口 | 普 通 | 201系 | 51.0km/h | 無 | A | B |
【凡例】輸送力・・・・A:充分、B:やや不足、C:不足
乗り心地・・・A:満足、B:可もなく不可もなく、C:不満
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