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当初、今回の年末年始休暇には信越乗りつぶし遠征をやるつもりだったのだが、存廃問題が気になる上田交通別所線が暫く大丈夫そうなのを知って、目的地を関東に変更した。雪の時期に豪雪地帯を徘徊するのを避けようというのがその理由だったのだが、10月に発生した新潟県中越地震の被害を受け、信越遠征の乗りつぶし予定路線も何箇所か運休中となっている。信越遠征は復興を待って改めて機会を持つとしよう。 関東地方は、昨年末から今年に掛けての長期遠征でも乗りつぶしているが、当時は北西部が主体だったので、今回は南東部に攻め入ることとなる。 2004年12月29日(水) という訳で、例によって朝から色々乗り継いで[のぞみ42号]で上京。昨夏から通算して何度目のことかと、少々うんざり気味ではある。しかも今回は、まさか中2日で上京することになるとは思ってもみなかったし、恐らく今後もないことだろう。 さて、まずは房総半島各路線から乗りつぶしを始める。関西在住者にとって、東京の向こう側にあってしかも行き止まりのような房総半島は、通過することは皆無なので目的がなければ訪れる機会がない。そんな訳で私も全くの手付かずで、大まかに見て横断路線と周回路線があるので、2日掛かりで乗りつぶす行程となっている。 房総半島へのアプローチは、京葉線・総武線・京成電鉄の3路線がある。今回行程では乗り換えの便を考慮して総武線快速で入るとしよう。京成は東京・上野・千葉と3回も乗り換えねばならないし、京葉線は東京駅の地下ホームがむちゃくちゃ遠くて乗り換えに10分以上掛かる。総武線も東京駅は地下ホームで、京葉線ほどではないが乗り換えは不便だ。が、総武線快速は横須賀線と直通運転しているので、地上にホームがある品川駅で乗り換えられる。いろいろ文句を言うことが多い東海道新幹線だが、品川駅の新設は大ヒットだったと思う。現に私自身、品川駅開業後は上りの新幹線で東京駅に降り立つより、品川駅で乗り換える方がはるかに多くなっている。 ところで、家を出るときに降っていた雨が新横浜で雪に変わったように、品川駅ホームはまるで冷蔵庫の中ように寒い。取り急ぎホームの立ち食い蕎麦で暖を取って、総武快速線から内房線直通の快速電車に乗り込んだ。 ◆品川(10:44発;総武線〜内房線直通君津行き快速)→五井 品川を発車すると、すぐに地下にもぐる。15両という長大編成なので、ホームの外れに停まる先頭車は空席も多い。錦糸町で地上へ顔を出し、時折緩行電車を追い越しながら東へ向かう。つい4日前にも乗った区間ということもあって、少し退屈。雪も氷雨に変わってしまった。 千葉から先は、未踏破の内房線に入る。左に別れていく総武線を見送り、併走していた京成本線をアンダークロスし、右から京葉線が寄り添ってきて蘇我に到着。蘇我を出ると、左に外房線が別れて行く。この辺りの鉄道路線はかなり入り組んでいるが、明日の夕方には全て片付く予定である。 蘇我からは平坦で線形のよい線路を快走し、品川から70分ほど掛かって五井に到着。内房線はまだ先に続いているが、また明日。今日はここから、小湊鉄道といすみ鉄道を踏破して大原へ抜ける。 小湊鉄道は、JR五井駅の片隅から発着している。一旦改札を出、自動券売機で上総中野までの乗車券を購入して入場。弁当やお菓子などを売る店が出ている跨線橋を渡って小湊鉄道のホームへ降りると、12時20分発の上総中野行きとなる列車が発車準備をしていた。 見るからに旧い車輛で、東京近郊でまだこんな車輛に乗れるとは思ってもみなかった。 ◆五井(12:20発;小湊鉄道上総中野行き普通)→上総中野 定刻に五井駅ホームを離れたディーゼルカーは、氷雨の中をのんびりのんびり走って行く。が、どうやら4種踏切が多いようで、運転士は頻繁に警笛を鳴らしている。しかも、まるで親の仇に向かっているかのように鳴らすので、大概うるさい。車窓には朴訥とした田園風景が広がり、各駅の佇まいもローカル然としている。そんな景色を眺めながら、ディーゼルエンジンの唸りと単行気動車の揺れを楽しんでいると、関東にいることを忘れてしまいそうだ。感覚的に、千葉県は和歌山県に似通った存在なのかもと思う。 上総久保辺りで田園風景は途絶え、車窓は山がちになっていく。登り勾配もきつくなり、エンジンの唸りも大きくなる。いつしか車内も閑散としており、養老渓谷を出ると私を含めて2名のみ。そして、五井から70分ほど掛かって終点の上総中野に到着。同じ70分ほどでも、品川から五井までに比べて、ずいぶんと短く感じた。 さて、小湊鉄道の終点上総中野駅は、外房線の大原から延びるいすみ鉄道の終点でもある。隣のホームに、すぐ接続する大原行きの列車が停まっている。当初予定では、これではなく次の15時13分発の列車に乗ることとなっていたのだが、上総中野駅前はあまりにもひっそりしていて100分もの時間を潰すのは退屈そうだし、辺りを歩くにしても寒い上に雨脚が強まっている。という訳で、行程を早める事にしていすみ鉄道の大原行きワンマンカーに乗り込むと、すぐにドアが閉まって発車となった。 ◆上総中野(13:29発;いすみ鉄道大原行き普通)→大原 片手で数えられるぐらいの乗客を乗せたワンマンカーは、いきなり山深い中を右に左にカーブを切って走る。相変わらず氷雨が降っており、時折霧が立ち上る中を突っ切る。あまりにも視界が悪くて前面展望を楽しむにもハラハラするが、意外にも70km/hぐらいの速度で淡々と走っていく。 ところで、いすみ鉄道は国鉄木原線を転換した3セク鉄道事業者で、線名は木更津と大原を結ぶという意味合いで付けられたものだったのだが、上総中野で小湊鉄道と接続することで房総半島横断は果たせている。 閑散として活気がなかった車内だが、駅に停車するごとに数名ずつ乗ってきて、徐々に賑やかになる。中でも、クラブ活動の帰りらしい学生たちは賑やかを通り越してうるさいぐらい。 車窓に見える民家が俄かに増えてきて、終点の大原に到着。上総中野から50分ほど掛かったが、ここもそれほど長くは感じなかった。 運転席横の運賃箱に整理券と現金を放り込んでホームに降り立つと、覚悟していた以上の寒さである。 さて、大原からは外房線を北上して、今宵の宿を予約してある千葉へ向かう。ここより南側の外房線は、内房線と併せて明日乗る予定だ。という訳で、いすみ鉄道の改札を抜けてJR大原駅に入ったのだが、駅舎は吹き曝しで寒さを凌げる場所がない。という訳で、さっさと改札を抜けてホームの待合室に向かったが、酒臭いおっさん連中と香水臭いおばはん連中が屯していたので逃げ出し、仕方なく跨線橋に戻って10段ほど階段を上り、風が当たり難い隅っこにしゃがみ込んで待つ。 ◆大原(14:42発;外房線千葉行き普通)→大網 千葉行きの普通列車は、予想外の8両という長大編成でやってきた。当然の事ながら、先頭車両は閑散としていたので、進行方向右側のボックス席に陣取って車窓を眺める。が、期待に反して田園地帯が続くばかりで太平洋は見えない。その内、氷雨は霙を経て雪へと変わり、交換する列車の前面にも雪がこびり付いている。駅に停車するたび、ドアから寒風が吹き込んで寒いが、数人ずつ乗り込んできてそこそこの乗車率となってきた。 さて、このまま乗り続けていれば千葉に着くのだが、湿った雪が舞っている大網で下車。東金線で成東へ抜け、総武線の未踏破区間である成東〜千葉間を乗りつぶそうと思う。 ◆大網(15:41発;東金線成東行き普通)→成東 寒いホームで待つこと暫し、成東行き普通電車がやってきた。予想以上に乗っていて、立つ人も多い乗車率だ。夕暮れ迫る雪の中、20分ほど走って成東に到着。 一昨年の夏に来た時には暑さに参った成東だが、今日は寒くて堪らない。薄っすら雪が積もっているホームを、滑らないよう注意しながら早足で乗り換え。 ◆成東(16:05発;総武線千葉行き普通)→千葉 夕刻の上り電車な上に当駅始発で8両も繋いでいるので、車内は閑散とした状態での発車となった。田舎の田園風景を眺めながらとことこと走って行く。ところで、まだ16時を回ったばかりなのだが、天気が悪いせいでかなり暗くなっている。佐倉から先は明後日も乗る予定になっているので、取り敢えず景色のあるうちに佐倉には着いてもらいたい。ところが、榎戸で停まったまま動かなくなった。車掌の案内放送によると、ここで交換する予定の特急が遅れているとのこと。待っている間、ドアも開きっぱなしで寒風が吹き荒び、踏んだり蹴ったりである。結局5分遅れでの発車となり、回復運転のためか雪の舞う中をかなりの速度で飛ばす。やがて、右から成田線の線路が寄り添ってきて合流し、そのまま暫く走って佐倉に到着。さすがに辺りは真っ暗になっていた。南酒々井と佐倉での停車を切り詰めたこともあって、千葉には定刻に到着した。 雪はやんでいるが、冷たい風が吹き付けていて非常に寒い。足早に、予約してあるホテルへ向かった。 本日の踏破路線:総武線の一部区間(千葉〜成東→全線踏破達成)/外房線の一部区間(千葉〜蘇我/大網〜大原)/内房線の一部区間(蘇我〜五井)/小湊鉄道/いすみ鉄道 |