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2004年8月12日(木) 昨日までの行程で、北陸三県(福井・石川・富山)に残っていた未踏破路線はほとんど踏破した。残るは高山線の県境部分だけなので、今日は高山線を南下して岐阜県に抜けようと思う。 いつもよりちょっと早めの7時過ぎにホテルをチェックアウトし、駅へと歩く。今日もギラギラとした朝日が照り付け、既にこの時間から額に汗が噴き出してくる。 2日振りに青春18きっぷに日付印を受けて改札を通り、高山線の列車が発着する3番ホームへ向かう。 ◆富山(7:35発;高山線猪谷行き普通)→猪谷 キハ120×2連の猪谷行き普通列車は、さらりと座席が埋まるぐらいの乗車率で富山駅を発車した。北陸線の複線と並んで神通川を渡ると、左へカーブを切って北陸線と別れる。西富山、速星と停車するごとに、学生が多く乗ってきて車内は賑やかとなる。その学生たちは越中八尾で纏まって下車。車窓は次第に山がちとなり、神通川に沿って遡上して行く。 富山から50分ほど掛かって猪谷に到着。猪谷駅には運転関係の社員しかいないらしく、運転士に青春18きっぷを示して下車。無人の駅舎を抜けて駅前に出てみると、辺りはひっそりしていてゴーストタウンのようだった。 8時40分に神岡鉄道の列車が到着した。が、回送か?と思うほど乗っていない。神岡鉄道は、国鉄神岡線を転換した3セク鉄道事業者で、私は国鉄時代に踏破済みである。 続いて8時46分に、高山線下りの当駅止まりの列車が到着し、20名ほどの乗客を降ろす。これが折り返し高山行き普通列車となるのだが、塗色は変更されているもののほぼ原形のキハ48だった。 名古屋行き特急[ワイドビューひだ6号]を先に通しての発車となるが、その前に神岡鉄道の列車が発車して行く。車内を伺ってみたが、乗客はゼロのようだった。 ◆猪谷(8:56発;高山線高山行き普通)→高山 さて、ここから先が未踏破区間。猪谷までと同様に川に沿って登って行くが、神通川は宮川と名前を変えている。宮川が刻む峡谷は狭いので、列車は幾つものトンネルを抜けて行く。最初の停車駅杉原までの間に県境を越え、富山県の鉄道全線踏破達成となった。岐阜県に入っても、宮川に沿っての遡上は続く。車窓から見えるのは山と川ばかりだが、駅の近辺には寄り添うように民家が建っていて、何人かづつ乗車してくる。纏まった乗車はないものの、確実に乗客が増えて半数以上の座席が埋まる。飛騨細江辺りから、盆地に出たようで山が離れる。特急停車駅の飛騨古川で、初めて纏まった乗降があるが、乗ってくる人の方が多い。更に盆地を快走し、猪谷から1時間強掛かって高山に到着した。 高山はさすがに観光都市で、駅前は観光客が多くて非常に賑やか。陽射しは強いが、標高が高いからかそれほど暑くはなかった。 ◆高山(10:31発;高山線美濃太田行き普通)→美濃太田 引き続き、美濃太田行き普通列車で高山線の踏破を進める。列車は岐阜からやってきた列車の折り返しだが、先ほどまで乗ってきた列車と同様のキハ48×2連。半数の座席が埋まるぐらいという、利用者にとっては都合の良い乗車率で高山を発車。すぐに街並みは途絶え、再び山へ分け入っていく。 狭い盆地に出て、最初の停車駅飛騨一ノ宮に停車。ここで、[ワイドビューひだ83号]と[ワイドビューひだ1号]の2本の特急列車と交換する。臨時列車の[ワイドビューひだ83号]は、我が普通列車が入線した時には既に停車して待っていたが、[ワイドビューひだ1号]はなかなかやってこない。そうこうする内、我が普通列車の発車時刻となり、発車した。恐らく、[ワイドビューひだ1号]の遅れが大きいので、指令から先の駅で交換するよう指示があったのだろう。飛騨一ノ宮を出ると、宮川を渡って左に大きくカーブを切り、山裾に取り付いたかと思ったら長いトンネルに突っ込んだ。トンネル内で、登り勾配から下り勾配に変わる。ここが高山線の分水嶺である。トンネルを抜け、峠の茶屋のような雰囲気の久々野に到着。ここで[ワイドビューひだ1号]を待って交換し、こちらも10分延発となった。 久々野を出ると、飛騨川に沿っての山下りとなる。車窓には、峡谷とダム湖が交互に現れるので、飽きることがない。飛騨萩原で[ワイドビューひだ5号]と交換。本来はこちらが先に到着して待つはずが、特急を待たすことになってしまった。とはいえ、元々は[ワイドビューひだ1号]が遅れてきたのが原因である。ともあれ、所定の停車時間を切り詰められたので遅れを5分にまで回復出来た。 更に飛騨川に沿ってのんびり下っていくと、急に多くの温泉旅館が見えてきて下呂に到着。温泉旅行の帰りなのか、家族連れがどっと乗り込んできて、ほぼ全ての座席が埋まった。 さてこれで高山線も全線踏破達成となったのだが、下呂〜美濃太田間に乗ったのは30年以上も前なのでほとんど憶えていない。ずっと離れることなく沿う飛騨川を、飽きることなく眺めていく。 気になる遅れは、上麻生で[ワイドビューひだ7号]と交換した段階で1分延にまで回復し、終点の美濃太田にはほぼ定刻に到着した。 美濃太田は、高山線に太多線と長良川鉄道が接続する鉄道の要衝で、20年振りの訪問である。確かいい雰囲気の駅舎だったという記憶があったのだが、いつの間にやら趣味の悪い橋上駅に改築されていた。相変わらず陽射しは強く、高山から降りてきたということもあって非常に暑い。後に知ったのだが、この日の岐阜県南部の最高気温は36℃を越えていたらしい。 続いて踏破を目指すのは、ここ美濃太田と中央線の多治見とを結ぶ太多線である。次の、13時38分発の多治見行きは、岐阜から直通運転の筈だったのだが、どうやら車輌の具合がよろしくないようで、美濃太田で車輌交換となるらしい。定刻より2分ほど遅れてやってきた列車は、全ての乗客を降ろすとさっさと引き上げていった。 5分ほど経って、代わりの車輌が入線してきたのでいそいそと乗り込む。所定15分停車というのんびりダイヤなので、幸いにして遅れは発生せず。 ◆美濃太田(13:38発;太多線多治見行き普通)→姫 座席がサラッと埋まるぐらいの乗車率で定刻に発車した列車は、左にカーブを切っていく高山線と別れ、美濃太田運輸区を横目に快走を始める。国鉄色の気動車など、珍しい車輌がチラチラと見えるので、もう少しゆっくり走ってくれないかと思うぐらいである。 運輸区が後方に行き去ると、美濃川合に停車してから木曽川を渡る。ここからもう少し下流で、日本ライン下りという舟遊びが楽しめる。暫く雑木林を左右に眺めながら走ると、頭上をオーバークロスした線路が左から寄り添ってきて、可児に到着。あちらの線路は名鉄広見線で、隣接している駅は新可児駅。私にとっては未踏破路線なので、また乗りに来なければと思う。 可児を出ると車窓には田畑が多くなるが、昨日まで徘徊していた北陸とは違って建物も多く目に付く。 さてこの先の行程は、多治見から中央線に乗り換えて明智鉄道の踏破を目指すこととなっているのだが、乗り継ぎがあまり芳しくなく、太多線を1本遅らせても明智鉄道は同じ列車に間に合う。という訳で、某所で話題になっていた姫駅に降り立って、近辺を探索してきた。しかも、物好きにもレポートページまで作ってしまったので、興味のある方はこちらからどうぞ。 ◆姫(14:27発;太多線多治見行き普通)→多治見 姫駅探訪を終え、再び多治見行き普通列車に乗車する。姫を出ると丘陵地帯に入り、次の根本辺りからは田園地帯になる。そして、右に大きくカーブを切りつつ中央線に寄り添い、終点の多治見に到着。これで、太多線も全線踏破となった。 続いて、前述の通り明知鉄道を踏破するため、中央線で恵那へ移動する。 ◆多治見(14:57発;中央線中津川行き快速[セントラルライナー11号])→恵那 セントラルライナーには初めて乗ったが、確かにシートはちょっと高級に見えるが、わざわざ乗車整理券を買ってまで乗るような車輌ではない。銭取られるライナーとして悪名高いのも頷けるというものだ。因みに、多治見からだと乗車整理券は不要である。 ところで、通り掛った車掌を呼び止めて「喫煙車は何号車?」と聞いたおっさんが居たのには笑った。私が住んでいたのはもう10年以上前のことだが、未だに名古屋は大いなる田舎だ。 多治見から25分ほどで恵那に到着。15時を回ったが、まだ陽射しが強くて暑い。昨日まで居た北陸なら、この時間帯になると少しは暑さも和らいだのだが。 さて、次の乗りつぶしターゲットである明知鉄道は、国鉄明知線を転換した3セク鉄道事業者である。JRの駅舎の横に真新しい駅舎が小ぢんまりと位置している。出札窓口で明智までの乗車券を購入。ちゃーんと行き先の駅名が書かれている硬券乗車券は、味があってよろしい。改札を通ってホームへ出ると、すぐ向かいにJRのホームがあるが金網で仕切られている。恐らく転換前は、向い側のホームで客扱いしていたのだろう。 風通しの悪い蒸し暑いホームで待つこと10分ほど、明智からのレールバスが到着して10名ほどの乗客を降ろした。これが折り返し明智行きとなるので乗車する。 ◆恵那(15:38発;明知鉄道明智行き)→明智 定刻になり、さて発車かな?と思ったところで、いきなり警笛が吹鳴されたから驚いた。その後、ドアが閉まって発車となる。なんだか手順前後で違和感バリバリではあるが、列車は右にカーブを切って中央線と別れていく。と、いきなり山間に分け入って、上り勾配を登って行く。最初の駅 東野を出ると勾配は更にキツくなり、フルノッチでも30km/h程度しか出ない。軽量のレールバスでこんな状態なのだから、国鉄時代にはどんな走りだったのか興味が沸く。 さて車内は、1両のレールバスでも半分程度の座席しか埋まらない、赤字国鉄路線転換3セクにありがちな乗車率で、唸るエンジン音だけが響いている。 飯沼を出てトンネルを一つ抜けると、今度は下り勾配に転じてどんどん下って阿木に停車。その後も、山に分け入ったり小さな峠を越えたりと忙しい。が、列車の走り自体はのんびりしたもので、入れ替わりの少ない乗客はお昼寝モードとなっている。 襲ってくる睡魔に耐えながら山また山の車窓を眺め、恵那からの約25kmを50分も掛かって終点の明智に到着。なかなかいい雰囲気の終着駅で、ローカル線踏破の達成感もひとしおである。 さて、当初予定では31分停留の折り返し列車に乗車する予定だったのだが、駅前から瑞浪行きのバスが出ているのを知り、このバスを利用する。というのも、明知鉄道より170円も安い上に、中央線の列車は40分も早いのに乗れると解ったから。いくら鉄道好きの私でも、これでは鉄道よりバスを選ぶ。 ◆明智(16:45発;東鉄バス瑞浪行き)→瑞浪 夕刻ながら目立った渋滞もなく、バスの走りは至って順調。途中のバス停で2分ほど時間調整するほどである。明知から35分ほどで瑞浪に着いたが、運賃500円は非常に安く感じた。 ◆瑞浪(17:40発;中央線名古屋行き普通)→千種 17時33分発の銭取られるライナーにも間に合ったが、何の変哲もない快速にわざわざ乗車整理券を買ってまで乗るのは馬鹿馬鹿しい。という訳で、当駅始発の普通電車に乗車した。 さて、最初に今回の行程を作成したときには、これで帰途に就くことにしていたのだが、青春18きっぷが2日分も残るので、更に行程を長くした。今宵は千種駅近くのビジネスホテルで宿泊し、明日以降の行程に備える。 本日の踏破線区:高山線の一部区間(下呂〜猪谷→全線踏破達成)/太多線/明知鉄道 |