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2004年5月2日(日) 私が最初に渡道を果たしたのは1982年の夏で、今はなき北海道ワイド周遊券を駆使して、当時の北海道内国鉄全線(その後廃止された路線も多いが)を乗りつぶした。後に開業したJR北海道の2路線(海峡線と千歳線の空港枝線)は、何年前か忘れたが前回渡道した際に乗りつぶしてある。よって、北海道に残る未踏破線区は札幌と函館の公営鉄道なのだが、今日の行程でその全てを乗りつぶす予定となっている。 久しぶりに温泉旅館でのんびりし、朝湯まで楽しんだ。とはいえ、ビジネスタイプの洋室に素泊まりなので、宿泊費はいつも使うようなビジネスホテルより少し高いだけ。 8時10分過ぎにチェックアウトし、湯の川電停へ向けて歩く。今日も良い天気だが、さすがに朝の冷え込みは厳しい。 前述の通り、今日は函館市電の乗りつぶしから開始。湯の川を基点として、谷地頭行きの2系統と函館どっく前行きの5系統の2つの系統で運転されているが、湯の川電停に着いてみると2系統谷地頭行き電車が停まっていたので乗り込む。そして、運転士から市電1日乗車券を購入。観光地図が折り込まれたユニークな乗車券で、600円で市電が1日乗り放題となる。 ◆湯の川(8:29発;函館市電2系統谷地頭行き)→駒場車庫前 電車は新型の3000系で、VVVFモーターを唸らせて軽快に走って行く。が、湯の川から3つ目の駒場車庫前で一旦下車し、当電停始発の5系統函館どっく前行きに乗り換え。何故こんな面倒なことをするかと言うと、その電車が箱館ハイカラ號で運転されるから。箱館ハイカラ號とは、1910年製(1992年復元)のレトロ電車の愛称で、4〜10月のみの運転となっている。
◆駒場車庫前(9:00;函館市電函館どっく前行き[箱館ハイカラ號])→函館どっく前 8時58分発の5系統函館どっく前行きを見送ると、吊り掛けモーターを唸らせてハイカラ號が電停に入線。前部デッキから乗り込んで車内に入ると、大阪市電保存館の保存車輌と同様のアンティークな装飾品のような感じだ。この車輌が現役で、しかも特別料金など不要で普通に乗車出来るというのが素晴らしい。 駒場車庫前を発車したハイカラ號は、ゆったりした足取りで走り出す。と、前方の横断歩道を二宮金次郎状態の人がたくさん渡っている。いったい何なのか?と思ったら函館競馬場前で、よくよく考えれば今日は日曜日でしかも京都競馬場ではGIレースの天皇賞(春)が行われるのだった。にしても二宮金次郎状態(=新聞を見ながら歩く)は非常に危険なので、競馬場以外では絶対にやめてもらいたいものだ。とはいえ、最近はケータイ見ながらという新種の二宮金次郎状態も増殖しているのだが・・・。 さて、のんびりした走りを続けるハイカラ號は人気が高く、徐々に車内は混雑してくる。ハイカラ號には、両替機や運賃箱のような無粋なものは装備されていないので、車掌が乗車券を売って歩く。五稜郭公園前を出て左折すると、観光バスが併走しだした。どうやらバスガイドがハイカラ號の案内をしているらしく、運転士もこちらの速度に合わせて走らせているようだ。1両しかいないハイカラ號と併走出来た、この観光バスの利用客はツイている。 函館駅前電停で激しい乗客の入れ換わりがあった。それまでは地元民らしき人が多かったが、乗ってきたのは観光客らしき人が多い。いずれにしても盛況なハイカラ號である。 函館駅前からは未踏破区間である。市街地を健気に走って十字街に到着すると、暫く停車してポイント切り換え作業となる。十字街の交差点を直進すると函館の港町に近付く。映画やTVCMなどでお馴染みの坂路を横切りながら、のんびり走って終点の函館どっく前電停に到着。 車掌さんにお願いして写真を撮らせてもらっていたら、傍らで見ていた他の方も撮りだして、函館どっく前電停の折り返し時間は撮影会のようになってしまう。終いには、折り返し運転準備を終えた運転士も「ようこそ函館へ」と書かれたプレートを持ってポーズを取っていた。 さて少々慌しいが、折り返しのハイカラ號に乗車して函館どっく前を辞す。 ◆函館どっく前(9:44発;函館市電五稜郭公園前行き[箱館ハイカラ號])→十字街 発車するとすぐに車掌が乗車券を売って回るが、ほとんどが私と同様の折り返し乗車で、一日乗車券の利用者も多い。和気藹々といった雰囲気でのんびり走って、6分ほどで十字街に到着。 さて、函館市電も宝来・谷地頭線(十字街〜谷地頭間)を残すのみとなった。十字街の電停で、2系統の谷地頭行きに乗り換える。が、定刻の9時57分を過ぎても電車はやってこない。路面電車なので少々遅れることはあるだろう。気長に待つこととするが、次の5系統函館どっく前行きの発車時刻10時2分を過ぎても来ないので、ちょっと心配になる。どこかで交通事故でもあったのか?などと考え始めた頃、漸く姿を現した。 ◆十字街(9:57発;函館市電2系統谷地頭行き)→谷地頭 ほとんど満員でやってきて乗客の乗り降りが多かったので、遅れは8分ほどになった。ポイント切り換え操作を行って十字街の交差点を左折し、市街地を駆けていく。宝来町の電停を出ると、右にカーブを切ってキツい上り勾配となる。登り切ったところが青柳町電停で、ここで多くの人が降りて少し車内は落ち付いたが、遅れは10分近くになった。青柳町を出ると下り勾配。電車でGo!路上編では、坂を下り切った辺りで謎の一旦停止ボーナスがあったので、実際は何なのかを見定めるつもりだったのだが、停まることなく通過して終点の谷地頭電停に到着した。 これで函館市電も全線踏破完了。谷地頭では1本落として折り返すはずだったのだが、10分ほど遅れて着いたので当初予定していた電車の発車時刻が近付いている。さてどうしたものか?と青柳町方面に目をやると、既に次の電車がやってきているではないか。恐らく、私が乗ってきた遅れていた電車に乗客が集中して運転間隔が縮まったので、次の電車は客扱いに時間を取られることなくサクサクやってこれたのだろう。 という訳で、当初予定通り1本落として折り返す。 ◆谷地頭(10:17発;函館市電2系統湯の川行き)→函館駅前 先の電車が遅れて発車したので、時隔調整を行ったのか、谷地頭を3分ほど遅れて発車。徐々に乗客が増えてきて函館駅前に到着。ちょうど、五稜郭公園前で折り返してきた箱館ハイカラ號とすれ違った。 北海道の未踏破路線も、札幌市交通局を残すのみとなった。という訳でこれから札幌へ移動するのだが、道南ゾーン券の権利を行使するため[スーパー北斗7号]は指定席を確保していない。自由席は2両しかないので、ちょっと早めのつもりでホームへ向かったのだが、まだ発車時刻まで30分以上もあるのに既にホームに入線している。いやはや、内地に比べれば大らかというかゆったりしているというか、さすがに北海道である。気になる自由席は、思ったほど混んでいなくて悠々と2席を占領出来るほどだった。 さてさて[スーパー北斗7号]には、JR北海道ご自慢の振り子式特急形気動車のキハ283系が充当されている。無事に席を確保できたところで、最前部の展望スペースを見学。自由席が混んでいたらココに陣取るつもりだったのだが、さすがにちょっと狭苦しい。ただ、前面展望はこれ以上ないほどの絶景である。 ◆函館(11:00発;函館線〜室蘭線〜千歳線[スーパー北斗7号])→新札幌 昼間の函館線を通るのは20年振りとなる。が、北海道の大自然は20年前とほとんど変わらない。駒ヶ岳や噴火湾など、車窓を眺めていると飽きることはない。昔は4時間以上掛かった道程が、今では3時間ほどに短縮されている。あっという間・・・とまでは行かないが、もう着いたの?という感じで新札幌駅の高架ホームに降り立った。 函館に比べると少し寒いし、冷たい風も吹いている。寒風から逃れるように地下通路に下りて、札幌市営地下鉄の新さっぽろ駅へ向かう。札幌市営地下鉄は、南北線の札幌〜中島公園間しか乗ったことがなく、そのほとんどが未踏破となっている。 という訳で、まずは自動券売機で共通1DAYカードを購入。1,000円で、地下鉄・市電・市バスと札幌市内の北海道中央バス・JR北海道バス・じょうてつバスが1日乗り放題となるスグレモノである。後で気付いたのだが、他所の1日乗車券などとは違って、ちゃーんと裏面に利用履歴が印字されるのが面白い。 さて、例によって地下鉄の乗りつぶしは特に書き記すこともないので、一部を除いて行程表のみ記載しておく事とする。
私は札幌という街が好きだ。何の因果か、こうして日本のあちこちを歩き回っているが、良いなと思う街は多いが住みたいとまで思うことはまずない。しかし札幌は、大都市で日常生活に不便が少ないのに自然豊かな郊外が近いし、食うもんは美味いし物価も安いしで、機会があれば住みたいと思うほど好きなのだ。 そんな札幌に半日しか居られないのは非常に残念なのだが、既に休暇は3日しか残っていないので、明日の夜には自宅へ帰還しておきたい。[はまなす]に乗車するまでのたった3時間弱ではあったが、ラーメンを食べて温泉に浸かってと、せいぜい札幌の夜を楽しんだ。 ◆札幌(22:00発;千歳線〜室蘭線〜函館線〜津軽海峡線[はまなす])→青森 後ろ髪を引かれるような思いで[はまなす]に乗り込み、札幌を後にする。気を紛らわせるためにも、さっさと眠りに就こう。青森到着は早朝5時半でもあるし・・・。 本日の踏破路線:函館市交通局(本線/宝来・谷地頭線)/札幌市交通局 |
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