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昨年に続いて、有馬記念(GI)を観戦するため中山競馬場へ足を運んだ。今年の有馬記念は、暮も押し迫った12月28日に開催されたので、既に年末年始休暇に突入している。という訳で、このまま関東に点在する未踏破線区を乗りつぶして帰ろうと思う。 2003年12月29日(月) 昨夜は横浜市内に宿を取った。師走の冷たい風に首をすくめながら、足早に桜木町駅へ向かう。東急東横線の終点である桜木町駅は、朝日を浴びて聳え立つ横浜ランドマークタワーのすぐ足元にある。 さて、今回最初の踏破目標は、先々週乗り残していた東急東横線。元々は、横浜〜桜木町間が来年の1月末に廃止されてしまうからムリヤリ今回の行程に組み入れたのだが、これで上手い具合に東急は全線踏破となる。 ◆桜木町(7:58発;東急東横線渋谷行き通勤特急)→菊名 島式ホーム1面2線の東急桜木町駅に電車が発着するのは、あと1ヶ月ほど。例によって何人かのレールファンが、ビデオやカメラで撮影しているのだが、その日が近付くに連れてヒートアップしていくのだろう。 桜木町を定刻に発車した電車は、JR根岸線と並んで高架橋を淡々と走っていく。やがて、JR東海道線をオーバークロスして右にカーブを切って、横浜に到着。1月末に廃止される区間は横浜以南となっているが、横浜高速鉄道との相互乗り入れが行われるため、横浜駅も地下に移る。そんな訳で、この横浜駅もあと1ヶ月ほどの命である。 横浜を出ても淡々とした走行で、少しも特急らしくない走りだが、今日は平日ダイヤなのでスジが混んでいる。但し、年末年始休暇に入っている企業が多いからだろう、車内は立つ人数名程度の乗車率である。 さて、どこから地下に入るようになるのか?と思いながら車窓を眺めていたら、東白楽の手前で、路盤の下にもう一つの路盤が現れたから驚いた。大抵の線路切換え工事は、現行の路盤から横へ別れていくように造られるものだが、沿線に余地がないのでこのような形を採ったのだろう。切換えはかなり大変な工事になるものと思われる。 先行の普通電車を突いているのか、注意信号に従ってたらたら走って菊名に到着。これで目出度く、東急は全線踏破達成となった。 前回通ったJRとの連絡改札は通らず、一旦駅の外へ出て、JRの改札で青春18きっぷに1日目の日付印をもらって入場する。 ◆菊名(8:27発;横浜線〜根岸線直通大船行き普通)→大船 続いて踏破を目指すのは根岸線である。根岸線は京浜東北線と直通運転していることで有名だが、横浜線からも直通列車が走っている。10連の京浜東北線に対し横浜線は8連だが、根岸線内なら8連でも充分なのだろう。その、根岸線直通大船行きに乗車する。 横浜線の沿線には意外と緑が多く、悪く言えばローカルっぽい車窓である。菊名を出ると、左右に田畑を眺めながらの走行となり、トンネルを抜けたりもする。次の駅は大口で、隣同士で『大口聞くな(菊名)』となることで有名である。大口を出ると、築堤に駆け上がって右に大きくカーブを切りながら東海道線をオーバークロスし、京浜東北線の上下線の間に割り込んで東神奈川に到着。横浜まで一駅、京浜東北線を走ったあと、いよいよ根岸線に歩を進める。 桜木町までは、先ほど乗った東急東横線と高架橋を併走。桜木町から先も高架橋が続き、次の関内を出ると左の車窓に横浜スタジアムが見える。更に石川町を出ると、いきなりトンネルに突っ込み、横浜市の山手地区にあるその名も山手駅に停車。更にもう一つトンネルを抜けて、東京湾沿いに出た。が、海沿いには製油所の夥しい数のタンクが並んでいて、お世辞にも良い景色とは言えない。新杉田まで海沿いを走っていくが、工場群はずっと連なっていた。 新杉田を出ると、左の車窓に新交通システムの軌道が海沿いに行くのが見える。横浜新都市交通のシーサイドラインで、これにもそのうち乗りに来なければと思う。こちらは右に大きくカーブを切って、丘陵地帯に分け入っていく。 ところで、車内は驚くほど乗客が少ない。根岸線は京浜東北線からロングシート車の10両編成が乗り入れているぐらいなので、東急にも負けないぐらい乗客が多いのかと思っていたのだが、拍子抜けである。 トンネルと切通しが続くので車窓は面白くないが、洋光台・港南台・本郷台という駅名からも、新興住宅地であるとの想像がつく。切通しの際に車窓を見上げれば、マンションや団地やショッピングセンターの上層部が伺える。 本郷台を出てトンネルを一つ抜けると、いきなり視界が開けて驚く。はるか前方には、雪を頂いた富士山も見えている。電車は速度を落とし、左に大きくカーブを切りながら下り勾配を下っていくと、右から東海道線が寄り添ってきて大船に到着した。 大船からは、まだ先に横須賀線が伸びているのだが、これを乗りつぶす時間的余裕はない。その代わりと言ってはなんだが、湘南モノレールを踏破しようと思う。改札を出、駅ビルに繋がったショッピングセンターの前を通って、湘南モノレールの大船駅へ向かう。 ◆大船(9:15発;湘南モノレール湘南江の島行き)→湘南江の島 自動券売機で湘南江の島までの乗車券を購入して改札を抜けると、すぐ目の前に3両編成のモノレールが停まっている。ここのモノレールは懸垂式で、どうやら単線らしい。例によって、前面展望を楽しもうと運転席直後に陣取ると、縦軸2ハンドルのマスコンとブレーキが並んだ古めかしい運転台が目に入った。この運転台だけ見ると、とてもモノレールのものとは思えない。 そんなことを考えているうちに発車時刻となり、定刻に発車。と、当然の事ながら中空へ踊り出る。高所恐怖症な私は足元になにもない乗り物は苦手だが、このモノレールは面白い。カーブの度に振り回されるような乗り心地は、振り子電車とも違って新鮮だし、渋滞するクルマの列を眼下に眺めながら追い越していくのも痛快だ。が、交通信号が赤を点している交差点を通過する時には、信号無視か?と思ってドキッとしたりする。単線ながら交換設備を有する駅が多く、デイタイムでも8本/hの高頻度運転となっている。 繁華街から住宅地へと走ってきたモノレールは、湘南深沢を出ると山越えに掛かり、底を擦るんじゃないか?と思うようなところを通って勢いよくトンネルに突っ込む。速度は60km/h程度でしかないが、体感速度は非常に速い。ジェットコースターとまでは行かないけれど、下手な遊園地のアトラクションよりも乗っていて楽しい。 片瀬山を出ると、正面に相模湾と江ノ島が見えてくる。海上は時化ているようで、あちこちに白波が立っていた。目白山下を出てもう一つトンネルを抜けると、終点の湘南江の島駅に到着し、湘南モノレールも踏破完了。 湘南江の島駅ホームは、小さなビルの3階にある。折り返しのモノレールには乗車せず、1本落とすつもりで地平に降りると、どこからか踏切警報音が聞こえる。確か近くに江ノ電が走っていたなと思っていると、交差点の向こうに線路と踏切を発見。暫くすると、2両編成の電車が健気に駆けて行った。思わず乗りたい衝動に駆られるが、江ノ電は今回の行程に入っていない。後ろ髪を引かれる思いで踵を返し、駅ビル(というほど大した物ではないが)の周りを歩き出すと、大船行きモノレールが発車して行くのが頭上に見えた。乗っているときはそうも思わなかったが、下から見上げるとずいぶん危なっかしく見える。 ◆湘南江の島(9:41発;湘南モノレール大船行き)→大船 次のモノレールで大船へ引き返す。大船駅に10時頃、つまり百貨店などが開店する頃に到着するからだろう、駅ごとに10名単位で乗ってきて、大船に着く頃には満員モノレールになっていた。 大船からはもう1本、ドリームランドまでのモノレールが走っていたのだが、設計上の問題から運行休止を余儀なくされ、結局再開することなく事業中止(=廃止)となっている。 さて、続いて踏破を目指すのは赤羽線である。大船からは、湘南新宿ラインに乗れば赤羽線の起点である池袋まで一直線なのだが、残念ながら次の列車は新宿止まりである。 ◆大船(10:15発;湘南新宿ライン新宿行き普通)→大崎 215系電車は、輸送力に重きを置いた全車2階建てで、固定式クロスシートは天井の低さも相まって窮屈だ。但し、階上席からの展望はそれなりに良い。鶴見で東海道線の本線と別れ、品鶴線に入り、西大井から山手線(別線)への連絡線を通って大崎に到着。 この電車は新宿行きだが、最多乗降客数を誇る新宿駅を避けて大崎で乗り換えることとする。 ◆大崎(11:10発;埼京線〜川越線川越行き快速)→大宮 りんかい線から直通運転の川越行き快速は、埼京線を通る。埼京線とは、山手線(別線)〜赤羽線〜東北線(武蔵浦和経由)という運行系統の愛称で、赤羽線も武蔵浦和経由の東北線も未踏破の私には一石二鳥である。 池袋を出て赤羽線に入ると、それまでビルが立ち並ぶばかりだった車窓が、急に下町のような風景に変わる。しかし沿線に建物が途切れることはなく、民鉄なら途中にあと2駅ぐらい作っていることだろう。右から東北新幹線の高架橋が寄り添ってきて赤羽に到着すると、赤羽線の踏破は完了。ここから先、大宮までは東北新幹線とずっと併走するのは夏に確認済みで、車窓もその時に眺めているので張り合いがない。元より、新幹線併設の幅が広い高架橋で、防音壁も高いので近景は全くといって良いほど見えない。が、新幹線では出来ない前面展望を楽しんでいれば、飽きることはない。 埼京線は新幹線の騒音問題と引換えに作られた通勤路線だが、実際に開業してみれば、徐行を余儀なくされた新幹線電車より埼京線を爆走する103系の方がウルサかったという、笑い話のような事実もあったっけ。 北与野を過ぎると高架橋から一気に地下へ駆け下りて、大宮駅の地下ホームに到着。電車はこの先、更に川越線に直通して川越まで行くが、川越線は次回以降に踏破することとして下車。 改札を出てみると、なぜか知らぬがコンコースに佇む人が多数。しかも、何かに並んでいる訳でもなく集まっている訳でもなく、ただただ佇んでいるだけ。それが、広いコンコースにほぼ一杯なのだから異様な光景である。以前、渋谷の駅前でも似たような光景を見掛けたが、大阪生まれで大阪育ちの私には全く理解に苦しむ習性だ。 ともあれ、ここで一旦青春18きっぷを懐に仕舞い込んで、予め準備しておいた乗車券で入場して新幹線ホームに上がる。乗車するのは上越新幹線のMAXたにがわ441号。日本の鉄道車両で私が最もきしょいと思うE4系に、心ならずも初乗車となる訳だ。しかも、指定された席は悪評高い1階である。 ◆大宮(12:26発;上越新幹線[MAXたにがわ441号])→ガーラ湯沢 指定された座席に着くと、車窓はホントに何も見えない。いや、見えてはいる。立ちはだかる防音壁が・・・。 上越新幹線は既に踏破しているし、車窓も楽しめないので、越後湯沢までは休息タイムとする。昨夜はグッスリ眠ったが、一昨日は[銀河]で一夜を明かしたので、まだ身体がシャンとしていない。学生時代には座席夜行15連泊とか平気でやったものだが、さすがにトシには勝てない。 ところで、なぜ上越新幹線に乗ったかというと、上越線のガーラ湯沢枝線を踏破するためだ。この路線は、上越新幹線の越後湯沢から分岐する1.8kmの枝線で、終点のガーラ湯沢駅はGALA湯沢スキー場に連絡する臨時駅である。そんな訳で、運転期間は冬期に限られ、普段は越後湯沢発着となっている[たにがわ]が臨時で延長運転するという運行形態を採っている。こういった制約のある厄介な路線は、出来るだけ早いとこ乗りつぶしておきたいので、これもムリヤリ今回の行程に組み入れたのだった。 越後湯沢に到着すると、ほとんど全ての乗客が降りて行った。恐らく半分以上は、[はくたか]に乗り換えて北陸方面へ足を伸ばすのだろう。 車内が閑散となったので、2階席に移動する。越後湯沢を出ると、左にカーブを切って新幹線から別れ、のんびりのんびり走っていく。と、ほとんど車窓を楽しむ間もなく、ガーラ湯沢駅に到着した。 わざわざコレだけのために新幹線に乗ってくるなど、我ながら馬鹿らしいと思いつつ改札を出ると、そこはGALA湯沢スキー場のエントランスである。と、どこかで聞き覚えのある賑やかな曲がBGMとして流れている。はて、何の曲だっけか?と思って聞いていると・・・♪にほんぶれいく こぅ〜ぎょぉ〜(爆) さて、スキー場のためだけに季節営業している臨時駅なので、駅の建物は立派だが周囲には何もない。ある程度は覚悟していたが、折り返し[たにがわ444号]の発車を待つ時間が非常に退屈だった。 ところで今日は、明日の行程を考慮して会津若松に宿を予約してある。地図を見るとかなり遠回りだが、大宮まで戻って郡山経由というルートを辿る。距離的には只見線経由の方が短く、青春18きっぷも使えるのだが、宿泊地に2時間半も早く着けるという魅力が勝って新幹線のお世話になる。只見線は既に踏破済みだし、乗っても夜なので退屈するだけである。 ◆ガーラ湯沢(14:13発;上越新幹線[MAXたにがわ444号])→大宮 ◆大宮(15:42発;東北新幹線[やまびこ59号])→郡山 ◆郡山(16:50発;磐越西線会津若松行き普通)→会津若松 という訳で新幹線を乗り継ぐ。[MAXたにがわ444号]は、乗ってきた441号の折り返しだが、今度は2階席からの眺望を楽しんだ。大宮からの[やまびこ59号]は、今回の遠征で唯一指定が取れなかった列車。覚悟していた通りの超満員で、自由席の通路で我慢の乗車。磐越西線は455系電車で、一部ロングシートに改造されてはいたが、往年の急行電車の乗り心地を満喫出来た。 会津若松に着いてみると、強い雨が降っていた。週間天気予想では関東は晴れ続きで、降られるなら会津若松だと思っていたが、この季節なので降っても雪だろうと予想して傘は持って来ていない。仕方なく、予約してあるホテルまで首を竦めて走った。 本日の踏破線区:根岸線/横浜線の一部区間(東神奈川〜菊名)/赤羽線/東北線(埼京線)/上越線(ガーラ湯沢枝線)/東急東横線の一部区間(菊名〜桜木町→全線踏破達成)/湘南モノレール |