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東北乗りつぶし行
(第3日目)

冷夏の影響で、人出も疎らな阿字ヶ浦海水浴場
冷夏の影響で、人出も疎らな阿字ヶ浦海水浴場

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2003年8月12日(火)

東北乗りつぶし行と題しておきながら、東京〜千葉〜茨城と関東東部をチマチマと進んでいる。今日も水戸近辺の乗りつぶしを進めるが、午後から一気に福島まで歩を進める予定だ。
未明に雨が降ったらしく、しっとり湿った道を歩いて駅へ向かう。駅前のバスターミナルは、学生が多くて非常に賑やかである。

◆水戸(8:21発;水郡線太田枝線常陸太田行き普通)→常陸太田
水郡線は、水戸と安積永盛を結ぶ137.5kmの長い路線であるが、水戸から10kmほどの位置にある上菅谷から常陸太田へ9.5kmの枝線を従えている。まずはこの枝線を踏破すべく、常陸太田行き普通列車に乗車。車輌はキハ110で、1人掛けのクロスシートを確保して車窓を楽しむ。2両編成の列車は、学生の姿も多くて立ち客もいる盛況。定刻に水戸駅のホームを離れると、グイっと左にカーブを切って常磐線と別れた。
那珂川を渡って車窓は少し山がちになるが、すぐにまた田園地帯となる。各駅から数人ずつ学生が乗ってきて、更に賑やかになってきた。朝の下り列車だから、てっきり乗車率は低いものだと思い込んでいただけに、これにはびっくりである。
上菅谷で、本線と別れて枝線に入る。上菅谷で交換した上り列車も、学生が多く乗っているのが見えた。
枝線に入ったからといって、劇的に景色が変わるわけもなく田園地帯をのんびり走り、上菅谷から15分ほどで終点の常陸太田に到着。多くの学生と共に下車する。

改札を抜けて駅前に出ると、正面に日立電鉄の常北太田駅が見えた。駅前広場を抜け、交通量の多い道を渡って移動するが、細かい雨が落ちてきたのでちょっと駆け足。

◆常北太田(9:19発;日立電鉄鮎川行き普通)→鮎川
自動券売機で鮎川までの乗車券を購入し、改札を抜ける。2面3線という配線だが、基本的に駅本屋側のホームしか使ってないように見える。何れにせよ、如何にも鄙びたローカル民鉄らしく、良い感じに草臥れている。
ホームに出て待つこと暫し、電車がやってきて学生を始め30人ぐらいの乗客が降りた。折り返し、鮎川行きとなるので乗車する。
10名程度の乗客を乗せて定刻に発車すると、ぷいっと左にカーブを切って田園地帯をのんびりと走り出す。小さな無人駅にこまめに停車し、数人ずつ拾っていく。南高野を出ると常磐線をアンダークロスし、次の久慈浜を出ると今度は常磐線をオーバークロスして大甕に到着。座席がさらっと埋まるぐらいまで乗客が増えていたのが、ここで8割以上が降りてしまい、車内は閑散となる。
大甕を出るとまた常磐線をオーバークロスし、今度は住宅地の中を走るようになる。やがて住宅地が終わって左の車窓に日立の大工場が姿を現す。さすがに市名になるだけのことはあると感心していると、不意に常磐線が左から寄り添ってきて、終点の鮎川に到着した。

◆鮎川(10:37発;日立電鉄常北太田行き普通)→大甕
鮎川は島式ホーム1本の無人駅で、すぐ傍を常磐線が通っているが、あちらには駅は見当たらない。仕方なく日立電鉄で大甕まで戻る。

◆大甕(10:55発;常磐線水戸行き普通)→勝田
大甕駅の中間改札で乗車券を渡すと、代わりに精算済み証を手渡された。JRではこれが大甕駅入場の証拠となるが、今日の私は青春18きっぷを使っているので特に必要ない。跨線橋を渡って駅本屋側の上りホームに移動して、水戸行き普通電車に乗り換え。ロングシート車を8両も繋いでいるので、空席も目立つぐらいの乗り具合である。



大甕から15分ほどで勝田に到着。降りたホームの先に、茨城交通の乗り場が見える。JR側とは柵で仕切られ、連絡改札口と出札窓口があった。早速、阿字ヶ浦までの往復切符を所望し、既に停車しているレールバスにいそいそと乗り込む。

◆勝田(11:18発;茨城交通湊線阿字ヶ浦行き普通)→阿字ヶ浦
阿字ヶ浦の海水浴場に行くらしい家族連れの姿もチラホラあって、さらりと座席が埋まるぐらいの乗車率で定刻に勝田駅を発車したレールバスは、暫く住宅地の中を走ったあと、田園地帯に出る。今年は冷夏だと報じられていて、事実 今日もそれほど暑くはないのだが、水田は真っ青で冷夏の影響は伺えない。
纏まった下車があった那珂湊を出ると、車窓には水田に代わって畑が目立つようになる。時折、団地の傍を掠めたりしながら、勝田から25分ほどで終点の阿字ヶ浦に到着した。

さてこの後の行程は、阿字ヶ浦(茨城交通)勝田(常磐線)水戸(水郡線)郡山となっているのだが、水郡線の列車本数が少ないので、どこかで時間を潰さねばならない。取り敢えず、阿字ヶ浦の海水浴場まで行ってみることにする。
海水浴に行くらしい家族連れを追い越し、林の中の道を下っていく。と、道の傍らにオニユリの蜜を吸うクロアゲハを発見。さすがにこの辺り、まだまだ自然が残っていると感心する。
やがて、海水浴場に到着。例によって早足で歩いてきたが、陽射しもないし風も吹いてるしで、うっすら汗をかく程度でそれほど暑くはない。そんな天候なので浜辺に出ている人は少なく、海の家も開店休業状態だった。
潮風に当たっていると寒さを覚えるほどで、早々に駅へ戻ることとする。
帰りは登り坂。列車の時刻まで余裕があるのでのんびり歩いていると、民家の軒先に犬が繋がれているのを発見。やはり8月としては異様に涼しいのだろう、口を閉じて眠っていた。

◆阿字ヶ浦(12:42発;茨城交通湊線勝田行き普通)→勝田
阿字ヶ浦を出る時には私を含めて4名しか乗っていなかったが、駅ごとに数名ずつが乗り込んできて、立ち客も多い状態になって勝田に到着した。

◆勝田(13:13発;常磐線水戸行き普通)→水戸
先ほどとは違ってセミクロスシート車の4連で、当然のように大混雑。とはいえ、乗車したのはたった1駅間7分程度である。次の水郡線の列車まで、約1時間のインターバルを利用して昼食タイムとする。



◆水戸(14:15発;水郡線郡山行き普通)→郡山
さてさて、漸く東北地方に入るのだが、未踏破線区とはいえ水郡線を乗り通すのは億劫だ。約140kmもあるし優等列車も走っていないので、延々3時間20分も乗りっぱなし。さながら和歌山線耐久レースのようなものだが、セミクロスシートでトイレも付いているキハ110なのが救いである。
ところが、2連なので車内は大混雑。まぁそのうち座れるだろうと、ドアの横で立って発車時刻を待っていると、常磐線の上り列車が遅れているとかで、接続を待って4分遅れでの発車となった。
上菅谷までは今朝乗った区間。朝は小雨が降っていたが、いつの間にか天気は回復傾向にある。上菅谷を出ると、左にカーブを切って枝線と別れる。田園地帯をのんびりと走り、水戸から約35分で常陸大宮に到着。ここで纏まった下車があって、漸くロングシートに腰を下ろす。さすがに、ここまでの区間運転列車が設定されるだけのことはある。
常陸大宮を出ると、車窓は少し山がちになる。小さな峠を越えて野上原を出ると、久慈川に沿うようになった。駅ごとに数人づつ下車し、車内は徐々に静かになっていく。
西金で、あいたクロスシートに移動。いつの間にか定時運転に回復している。久慈川との遡上は、小さな盆地にある常陸大子で一息つく。交換列車が遅れているとかで待たされ、3分ほど遅れて発車すると、また勾配を登っていく。
県境を越えた矢祭山で、いきなり雨が降ってきた。先ほどまでは薄日も射していたのだから、狐につままれたように思う。
めっきり細くなった久慈川とは、磐城棚倉で別れる。福島県の浜通りと中通りを別つ分水嶺はこの辺りにあるのだが、それにしてはずいぶん町が拓けている。再び山中に足を踏み入れ、磐城石川を出て一つトンネルを抜けると下り坂に転じた。いつの間にか雨は止み、また薄日が射してきた。
惰行で気持ち良さそうに勾配を下っていくと、車窓には徐々に水田が増えてきて泉郷という小駅に停車する。と、福島空港最寄駅という看板を発見。しかも、車で5分などと書かれているではないか。泉郷は片面ホームの無人駅で、空港輸送などを担っているようにはとても見えない。周囲を見渡しても、近くに空港があるようには見えなかった。
田園地帯をのんびり走り続け、阿武隈川を渡ると、漸く左から立派な電化複線の東北線が寄り添ってきた。東北新幹線の高架橋をくぐり抜けて安積永盛に到着し、長かった水郡線も無事に踏破完了。列車は東北線を郡山まで乗り入れるので、そのまま乗車を続ける。さすがに東北線は路盤が良いので、キハ110も人が変わったように高速でぶっ飛ばす。

◆郡山(17:46発;東北線福島行き普通)→福島
417系3連の福島行き普通列車は、乗客を満載して発車時刻を待っていた。この時間帯にセミクロス3連では、明らかに輸送力不足である。結局 福島まで立ち通しで、我慢の乗車となった。

福島駅に降り立てば、既に夜の帳が訪れていた。緯度は北に経度は東に寄っているので、やはり日暮れは早い。気温もかなり低いので、急ぎ足でホテル目指して歩いた。


本日の踏破線区:水郡線/水郡線太田枝線/日立電鉄/茨城交通
 

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